企業のDX推進はPoCによって成功へと結びつく
こんにちは、シナスタジアデザインです。
お仕事をしている中で大企業様のDX案件に関わることも増えてきました。
自社製品を活用したDXから、全くの新事業DXまで、色々な案件があり楽しくも難しいところもあります。それでもDXを進めていかなければならないのすが、そんな時はどのような進め方をしていくべきでしょうか。
社内DX推進ははじめの一歩から
これからDXを進めていく場合は、まずはどのような内容のDXなのか企画を考えていきます。DXに関わらず新しいことをする時にはまず企画を考えるところから始めますよね。それと同じです。
こちらのコラムも参考にしてみてください。
・DXをやりたいけど何から始めれば良いのか分からない?まずはできるところから。
https://syn-game.com/archives/495
・DX推進のためのアイデア出しに困ったらスポットコンサルティングを活用しよう
https://syn-game.com/archives/497
企画だしのポイントはとにかく市場調査をすること。特にインターネット検索で見つけられるものはとにかく見ておくことです。初めてアイデア出しをする人は、自分が思いついた課題や問題に対しての解決策を最高のアイデアだと思ってしまうことも多いです。すでに世の中にあふれているアイデアやプロダクトの場合は参入するメリットが無いこともありますし、多額の費用をかけて開発した社内ツールが月額1,000円位で購入出来てしまったり、思いもよらない失敗をしてしまう危険性があります。
当社がアイデア出しに協力する際は同様に調査から開始します。インターネットの情報で足りない場合はスポットコンサルティングも活用して企画の価値を高めていきます。ある程度方向性が見えてきたらPoC開始です。
PoC作成から短いサイクルで検証
実際に手を動かして開発を始めてしまうと出来上がるまでは成功か失敗か分かりにくくなります。アジャイル開発で作りながら手を動かして検証、修正を繰り返していく方法もあります。しかしDXの場合は作りたいものが決まっているためアジャイル開発よりもPoc(Proof of Concept)開発が主軸です。そのためには企画アイデアの段階である程度の道筋を付け、技術的な課題がクリアできる状態で進めていく必要があります。そうしなければPoCに使うハードの価格が数千万円というような課題が生まれてしまいます。
PoCで作るのは機能を制限した必要最低限の機能を持ったプロトタイプです。アジャイル開発では最低限の仕様と要求部分に焦点を当てて作り、繰り返し試行錯誤して求める成果物に近づけていきますが、PoCの場合は使い道も使う機器も決まっている事が多く、DX企画が機能するかを試すためのものです。
DXを進めている企業の多くがPoCから先に進むことが出来ず、時間とお金ばかりがかかってしまうという話を聞きます。「そういうものだ」と言われてしまえばそうなのですが、やはり一つのプロダクトとして作り上げたい。なのでPoCを始める前の企画アイデアも重要なのです。
PoC貧乏にならないように
企画もアイデアも良い、PoCも進めている。それでも最終的な形にならず停滞してしまっている場合は問題点を見つけ出す必要が出てきます。問題点には以下のパターンが見られます。
■DX企画アイデアに対して
・技術(ハード)が追いついていない
・ソフトが追いついていない
・AIや機械学習に使うデータが足りない
・企画アイデアに対して予算が合わない
・市場に溢れかえっているプロダクトのため差別化ができない
・そもそもPoCで判断ができていない
・競合商品(製品)との差別化ができない
他にも課題はあると思いますが、これらの問題点によってPoCの回数ばかりが増えてしまい予算がなくなってしまいます。PoCの壁を突破するためには新しい視点が求められます。ハードやソフトの場合はベンチャー企業の力を借りることでクリアできることもありますので、やはり調査が重要です。もしDXをやっているのに成果が出ないという場合は一度専門家の力を借りてみましょう。