【第5回】ゲームプランナーのお仕事とは。魅力的なキャラクターを作ろう。ゲーム別キャラクター設定方法をお教えします

ゲームプランナーになるとゲームに登場するキャラクターを作ることがあります。どんなキャラクターを登場させようかとワクワクする作業ですが、全くのゼロから作ると迷ってしまい手が止まってしまうこともしばしば。キャラクターの作り方について紐解いていきましょう。

キャラクター設定に必要なこと

キャラクター設定に必要な項目がいくつかあります。それは「名前」「性別」「年齢」です。これがないとイラストが描けませんし、どうやって動かせばよいかが分かりません。ファンタジー作品の場合はさらに「種族」が必要になります。

必要最低限としてはこれでOKです。ここからさらにキャラクターを魅力的にするため設定を肉付けしていきましょう。追加の設定は何でも良いです。あればあるだけ深い設定になるのですが、不要な設定まで作ってしまうと遊びの幅が無くなってしまうので注意してください。

設定の作り過ぎはキャラクターを弱らせる

キャラクター設定を作る際に注意したいのは「設定の作りすぎ」です。これは何かというと、設定が多いほど深いキャラクターができると思われがちですが実は違います。

例えばファンタジーゲームのキャラクターを作ったとします。名前、性別、年齢、種族の基本設定を作りました。そこから追加の設定を行いますが。スライムには強いけどオークには弱い。炎の魔法は使えるけど手をやけどしてしまう。仲間と会話するのは得意だけど家族の話をするのは嫌い。ピーマンが食べられないけどズッキーニは好き。魔王を倒したら牧場を作って老後を過ごそうと考えている。でも虫は苦手。

ここまで作るのは楽しいのですが、このキャラクターを使って物語を書いた時にはかなりの制約があります。オークが出てくると仲間に頼る。そもそも仲間が必要なゲームになる。魔法は最後の切り札で、家族が話題になる話は皆無、食事にも好き嫌いのストーリーが発生してプレイヤーが忘れないように常に最終目標の牧場を作りたいことを語る変なキャラクターになってしまいます。

もちろん裏の設定として置いておいて誰も知らない状態でも良いのですが、そうなると設定する必要もありません。キャラクターの設定はコンテンツを魅力的にするために必要な存在として考えるべきです。必要な設定を残して不要な設定は思い切って削除しましょう。足りない設定が出てきたら追加すればOKです。(運用中のゲームの場合は過去のストーリーを見返して齟齬が出ないようにしましょう)

キャラクターに必要な設定を実例で

具体的にどのくらいの設定を作ればよいのか見ていきましょう。あくまでも例なので、自身が関わるタイトルに応じて改変する必要があります。

■ファンタジー世界が舞台のアクションゲームの場合

・名前
・種族
・性別
・年齢
・性格
・魔法属性
・得意技
・使用武器
・決め台詞
・冒険の理由

■現代アドベンチャーゲームの場合

・名前
・性別
・性格
・年齢
・学校名(学生の場合)
・家族構成
・過去のトラウマ
・友人関係
・髪型、服装
・口癖
・好きなもの、嫌いなもの

設定が必要な項目はゲームによって異なります。ファンタジー世界でも学校があればその設定も必要になりますし、そこで教えている授業についても決めておくと登場人物を絞り込みやすくなります。逆に現代アドベンチャーでも伝記ものであれば言い伝えや伝説といった空想の物語を考える必要もあります。このように必要な設定項目は異なってきます。

世界観から必要な設定項目を洗い出す

何の設定が必要で、何が不要かは世界観設定から洗い出ししていきます。ということは世界観設定も重要になるということです。どのような世界でキャラクターが生活、活動しているかを考えましょう。そうすることでストーリーで必要な設定が見えてきますし、不要な設定も削除できます。まずはどのような設定を作るか項目だけを洗い出して取捨選択することがポイントとなってきます。設定を作ることになったら、まずは制作に必要な情報をまとめて項目を洗い出し、実際の作成に向けた準備を入念にすることをおすすめします。